メーカーと独占禁止法-日本スポーツ並行輸入協会

Q14 メーカーが実際の流通価格や販売先などを調査することは,独占禁止法に違反しますか。

A. メーカーが単に自社の商品を取り扱う流通業者の実際の販売価格,販売先等の調査(「流通調査」)を行うことは,当該メーカーの示した価格で販売しない場合に当該流通業者に対して出荷停止等の経済上の不利益を課す,又は課す旨を通知・示唆する等の流通業者の販売価格に関する制限を伴うものでない限り,通常,問題とはなりません(流通取引慣行ガイドライン第1部第1の3参照)。

Q15 メーカーが,小売店に競争者の商品の取扱いを禁止することは,独占禁止法に違反しますか。

A. 自己の商品だけを取り扱い,他の競争者との取引を禁止することは,それが競争業者の販路(取引の機会)を奪ったり,新規参入を妨げるおそれがある場合には,不公正な取引方法(排他条件付取引)として禁止されています。
例えば,市場における有力なメーカー(一応の目安として,当該市場におけるシェアが20%を超えること。詳しくはQ17を御覧ください。)が,流通業者に対して競争品の取扱いを制限することは,これによって市場閉鎖効果が生じる場合には,違法となります。

Q16 メーカーが販売店の営業地域をテリトリー制によって制限することは,独占禁止法に違反しますか。

A. 取引相手の事業活動を不当に拘束するような条件を付けて取引することは,不公正な取引方法(拘束条件付取引)として禁止されています。
例えば,市場における有力なメーカー(一応の目安として,当該市場におけるシェアが20%を超えること。詳しくはQ17を御覧ください。)が,流通業者に対して,一定の地域を割り当て,地域外での販売や地域外顧客からの求めに応じた販売を制限することは,これによって価格維持効果が生じる場合には違法となります。また,メーカーが,流通業者の販売方法の一つである広告・表示の方法について,店頭・チラシ等で表示する価格を制限し,又は価格を明示した広告を行うことを禁止することは,事業者が市場の状況に応じて自己の販売価格を自主的に決定するという事業者の事業活動において最も基本的な事項に関与する行為であるため,Q12で述べた再販売価格維持行為の考え方に準じて,通常,価格競争が阻害されるおそれがあり,原則として不公正な取引方法に該当し,違法となります。
なお,「価格維持効果が生じる場合」について,詳しくはQ17を御覧ください。

Q17 メーカーが,販売店の営業地域をテリトリー制によって制限することや小売店に競争者の商品の取扱いを禁止することなどを行う場合には,いかなるメーカーも違反とされるのでしょうか。

A. 流通・取引慣行ガイドラインでは,メーカーが流通業者の取扱商品,販売地域,取引先等を制限する行為(非価格制限行為)を行う場合であっても,いかなるメーカーも違反とされるわけではなく,市場における有力なメーカーが流通業者の競争品の取扱いを制限し,それによって市場閉鎖効果が生じる場合や,営業地域について厳格な制限を課し,それによって価格維持効果が生じる場合などには,不公正な取引方法に該当し,違法となるとしています。この場合において,市場における有力なメーカーであるかどうかを判断するための目安として,メーカーの市場シェアが20%を超えることを挙げています。すなわち,市場におけるシェアが20%以下である事業者や新規参入者が競争品の取扱い制限を行う場合には,違法とはならないことを明らかにしており,このように,法の規定が適用されないものとして具体的な数値をもって示される範囲のことを「セーフハーバー」と呼ぶことがあります(流通・取引慣行ガイドライン第1部の3(4)参照)。
なお,「市場閉鎖効果が生じる場合」とは,非価格制限行為により,新規参入者や既存の競争者にとって,代替的な取引先を容易に確保することができなくなり,事業活動に要する費用が引き上げられる,新規参入や新商品開発等の意欲が損なわれるといった,新規参入者や既存の競争者が排除される又はこれらの取引機会が減少するような状態をもたらすおそれが生じる場合をいいます。また,「価格維持効果が生じる場合」とは,非価格制限行為により,当該行為の相手方とその競争者間の競争が妨げられ,当該行為の相手方がその意思で価格をある程度自由に左右し,当該商品の価格を維持し又は引き上げることができるような状態をもたらすおそれが生じる場合をいいます(流通・取引慣行ガイドライン第1部3(2)ア及びイ参照)。

公正取引委員会
よくある質問コーナー(独占禁止法) より引用
http://www.jftc.go.jp/dk/dk_qa.html#cmsQ7